smile survey COLUMN
従業員満足度を
向上する方法とは?
基本的な質問のテンプレートと
アンケート実施のメリット
について解説
作成日 2023年8月14日
更新日 2023年8月14日
近頃日本の企業では、人材の確保が深刻な問題となっています。
従業員の定着率が悪い状態が続くと、業務への支障や人間関係にも悪影響を及ぼすことがあるため、経営上重要な問題とされています。
特に中小企業では人的リソースの減少が事業継続にも直接影響するため軽視できません。
この「人材不足」を解消するためには「従業員満足度」を向上させる必要があります。
実際にエンゲージメントの向上が離職率の低下につながるといわれており、厚生労働省の調査結果でも「従業員満足度(ES)」や「顧客満足度(CS)」を重視している企業は売上の向上や人材確保が成功していると示されています。
また人間関係や働きがい、会社への愛着は金銭的なインセンティブよりも重要という見方もあるのです。
従業員満足度を把握するためにも、「従業員満足度調査」はとても重要性が高いといわれています。
主に業務内容や職場環境、人間関係やモチベーションなどの切り口から調査を行います。
調査の方法は「アンケート」方式が一般的です。特にWebアンケートを用いることでスピーディーに集計・分析ができるメリットがあります。集めた回答は組織の活性化や職場環境改善などに即時活かすことができます。
またWebアンケートのサービスによっては、一般的な従業員満足度に関する内容であらかじめテンプレートが用意されている場合があります。テンプレートを使うことで従業員満足度調査のアンケートが簡単に作成できて非常に便利です。手間や時間の負担軽減だけでなく、わかりやすい表現を使って作ることができ、回答率アップや途中離脱の回避にも繋がります。
アンケート作成前のポイント
アンケート作成に入る前にまずは3つのポイントを押さえておきましょう。
アンケートを実施する目的を明確にする
アンケート全体にまとまりを持たせるためにも、まずはアンケートの目的を決めておきましょう。
従業員満足度調査の場合、以下のような目的が挙げられます。
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モチベーションの可視化
従業員満足度を計測することで従業員のやりがいやモチベーションを知ることができます。
日常の様子や仕事の成果などからは、従業員が日ごろどのように感じて業務に取り組んでいるのかを窺い知ることは簡単ではありません。アンケート調査を実施して仕事に対してのやりがいをデータとして可視化します。回答内容をもとに問題点やその原因を探り分析をすることで的確なアプローチが可能になり改善が期待できるでしょう。
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組織の問題点や課題の洗い出し
従業員満足度調査によって現状見えていない問題点を見える化することで、スムーズに課題を特定し対策することができます。どのようなことを改善していきたいのか、アンケート作成前に必ず設定し改善までのイメージを掴んでおきましょう。
アンケートの対象者を決める
次にアンケートを依頼する対象者を決めます。従業員満足度調査は通常、全従業員を対象とするのが一般的です。
可能な限り対象を広げることで幅広い回答を得ることができます。
また大手企業など従業員数が多い場合、「部署」「雇用形態」「勤続年数」などで対象を絞る場合もあります。
よりピンポイントな範囲で実施したい場合など目的に応じて検討しましょう。
アンケートの構成
アンケートをできるだけ多くの人に答えてもらうためにも、回答しやすい構成を考える必要があります。
まず設問数はなるべく厳選してください。
どのようなアンケートであっても設問数が多いと時間がかかるイメージを持たれてしまい、回答者が面倒に感じてしまいます。
また1つの設問に対し、短くわかりやすい表現で作成することもポイントです。
わかりにくい表現で作成した場合、いい加減な記入をされてしまう可能性もあり回答の信用度も落ちてしまいます。
さらに読み進めながら直感的に答えることができる選択形式を基本としましょう。
もちろん重要な設問は記述式の設問を用いても良いですが、1~2問におさえなるべくアンケートの後半に設置するようにします。
また時間の流れに合わせて設問を設置することも重要です。
「過去」から「現在」、そして「未来」の順に並べることで思い出しながら回答できるため、回答者の負担を軽減できます。
以上のことを反映し全体のバランスをみてアンケートを作成するようにしましょう。
アンケート作成のポイント
設問作成の注意点
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聞き方を具体的にする
設問は短くわかりやすく記載する必要がありますが、内容を具体的にすることも大切です。
例:「今の仕事についてやりがいを感じますか?」
上記のように"何についてどう感じるか"を、詳しく聞くことで質問意図と合った回答を得ることができます。
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誘導質問を避ける
答えを誘導するような聞き方をしてしまうと、どうしても回答が偏ってしまいます。なるべく中立的な表現で質問をするようにしてください。
例えば下記の設問。
例:「今の仕事は働きやすいですか?」
この場合、"働きやすい"という部分にバイアスがかかるため偏った意見が集まりやすくなります。
同じような設問を設置する場合、「今の仕事についての働きやすさを教えてください。」と問い、いくつかの回答から選択してもらう形が良いでしょう。
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1度で終わらせず定期的に実施する
従業員満足度は1度の調査で終わらせず、定期的に実施する必要があります。
集めた声をもとに分析や改善を行い、ふたたび従業員満足度調査をして改善されたことを従業員が実感しなければ意味がありません。少なくても年に2回以上、できれば四半期に1度のペースで調査と改善を繰り返すことが理想です。
会社や仕事に対し何らかの不満を抱えている人は、半年~1年を機に転職活動を始めるといった調査結果もあります。優秀な人材を手放さないためにも、定期的に従業員満足度調査を行い職場の状態や満足度、福利厚生の充足度や会社の組織状況などを把握しておきましょう。
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個人情報を必須項目にしない
アンケートは記名アンケートよりも匿名アンケートの方が回答率が上がりやすいとされています。特に従業員満足度の場合、仕事に対しての不満や人事評価、人間関係や福利厚生などセンシティブな項目が多くなりがちです。記名し回答をするとどうしても本音で答えることを避ける人が増えてしまうためおすすめできません。
また匿名アンケートであっても、所属部署や雇用形態のみ回答してもらうパターンもあります。このような形であれば部署や雇用形態ごとの問題点を抽出できるため、完全匿名で行うアンケートよりも改善点が見出しやすくなります。
ただし年齢や性別、勤務年数など一定の個人特定の可能性がある項目はおすすめできません。心理的安全が下がらないよう配慮し実施するようにしましょう。
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個人情報の取り扱いについて記載する
個人情報保護法により企業が個人情報を収集する場合、利用目的を通知し同意を得なければなりません。
設問前に「集めた個人情報は今後の業績向上や組織環境の改善等に活用いたします。」などと公表し、「同意」を得るようにしてください。「チェックボックス」でのチェックや「同意ボタン」を押してから回答に進めるような工夫もおすすめです。
また個人情報の取り扱いには下記の3つに配慮する必要があります。
・個人情報を取得する目的の明記
・個人情報の管理方法
・個人情報の開示有無
設問作成のこつ
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まずは現状を把握すること
会社の評価のために従業員満足度調査を行うことも多いですが、これまで定期的に調査を行っていない場合、まずは現状を把握することからはじめてみましょう。
「今現在従業員が会社に対してどのような不満を抱えているか?」
「働きやすい職場環境であるか?」など、組織やチームごとに現時点の課題を洗い出し、1つずつ丁寧に改善することで従業員の満足度もあがり会社全体の評価にも繋がります。
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回答者に負担をかけないよう配慮する
たくさんの設問を投げかけてしまうと、負担となり回答率が下がってしまいます。
また1つの設問に対し時間が掛かるものや、入力が必要な項目はどうしても面倒になり雑に回答してしまいがちです。
従業員満足度調査は日々の業務もある中で、時間を割き回答してもらうアンケートです。設問数を厳選したり想定回答時間を記載するなど、できる限り配慮し負担なく答えてもらうようにしましょう。
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アンケートの目的や内容を共有する
どんな目的で、回答結果をどのように活用していくのか?など、アンケート実施前になるべく従業員に共有しましょう。目的や内容などが事前に把握できると回答がどのように使われるのかイメージしやすく、回答率はアップします。
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回答結果は迅速にフィードバックする
回答の収集後は、なるべく早く分析し社内にフィードバックしてください。
従業員満足度調査は、「実施」⇒「回答の収集」⇒「分析」⇒「改善案の実施」⇒「再度アンケートの実施」といったサイクルを繰り返していくことが重要です。繰り返し行うことで日々変化する問題点にも直ちに対応することができます。
また問題点に対してすぐに対処することで、会社が従業員を大切にしているという姿勢を示すチャンスになります。日頃抱えている不満点も即座に対応してくれる会社であれば、自然と従業員の満足度が向上するはずです。会社と従業員との間に信頼を築くことができれば、次回以降のアンケートではより本音を引き出しやすくなるでしょう。
従業員満足度アンケートテンプレート
実際に従業員満足度調査を実施する場合、以下のような設問や選択肢がおすすめです。
あなたの雇用形態をお教えください。
- 正社員
- 契約社員
- 派遣社員
- パート・アルバイト
- その他
実労働時間について
- とても不満足
- やや不満足
- どちらでもない
- やや満足
- とても満足
休暇・時短勤務等の制度の利用しやすさについて
- とても不満足
- やや不満足
- どちらでもない
- やや満足
- とても満足
自身のキャリア将来像に対する上司の理解度について
- とても不満足
- やや不満足
- どちらでもない
- やや満足
- とても満足
研修等、キャリア形成や能力向上のためのフォロー体制について
- とても不満足
- やや不満足
- どちらでもない
- やや満足
- とても満足
現在の職場における働きやすさについて
- とても不満足
- やや不満足
- どちらでもない
- やや満足
- とても満足
まとめ
働きやすい会社を作り従業員の離職を防ぐこと。それは組織力の強化や生産性アップに直結します。
またその先は顧客満足度の向上、さらには業績向上にまでつながっていきます。そして業績の良い会社で働きたい人材が多く集まり優秀な従業員を確保できる。
このように良い循環を生み出すことは企業価値を高める重要な要素とみることができます。
「従業員満足度調査」を実施することはまさに好循環のためのスタート地点と言えるでしょう。
働きやすい会社づくりのためにも従業員満足度調査を定期的に実施し、分析や改善を繰り返しおこないましょう。
またすでに設問が設置されているテンプレートを使うことで、アンケートを作成する手間や時間も省くことができ速やかに実施できます。便利なアンケートテンプレートは「smilesurvey」でも複数ご用意しています。
- 人口統計アンケート
- 来店者アンケート
- イベント参加申し込みフォーム
- セミナー参加後アンケート
- 従業員満足度アンケート
など目的に応じたテンプレートがありますので、サービスにあわせてカスタマイズしお気軽にご利用ください。
この記事のライター
スマサーコラム編集部
スマサーコラムはセルフ型セルフ型アンケートツールsmilesurvey(スマイルサーベイ)を活用した、リサーチに関する情報や課題解決に役立つコンテンツを発信しています。